ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣
本田健
成功してお金持ちになる人はいるだろうが、果たして成功した人たちは全員幸せなになっているのだろうか?幸せを感じるためにはただ成功するだけではダメだ。成功したのに幸せになれないのはなぜか、本書は「幸せな」お金持ちになる方法を紹介している。
成功するために必要な3つの要素
実業者として成功するために必要なことを以下のようにあげている。実業者としてと書かれているが、内容的にはそれに限ったものではないだろう。
実業家として成功するための3つの要素
- 目標に向かって戦略を立てること
- それを実行すること
- それがうまくいくかどうかについて悩んで時間を潰さずに、それをやり遂げること
正直3つの要素を見てみると、そうだったのか!っと思うような内容ではないのだが、シンプルかつ奥が深い。
戦略を1つとってみても、いつ、どのように、どうやって等、方向性を間違えてしまうとそこで成功からは遠ざかってしまう。戦略を考えても行動に移せるひとは何人いるだろうか。思いついただけや考えてみただけで終わることが多い中で、行動するというのは間違えなく重要な要素である。
そして、その行動をやり続けるというのが最も重要だ。目標によってはすぐに成果が出ないものがある。1ヶ月や2ヶ月であればまだいいのかもしれないが、1年、2年のスパンになるとモチベーションを維持したまま継続するのは難しい。期間が長ければ長いほど成功できなかった時の苦痛は大きく、1度ダメだった時のことを考えてしまうと悩んでしまい、行動ができずに時間だけが過ぎてしまう。その結果、達成が遅れるまたは達成できないということになる。
上記のように3つの要素はシンプルなことではあるが非常に重要な要素であることが分かる。成功したいと考えている人は常に意識したいものである。
絶対に目標を達成するためには
目標を達成するために本書ではまず目標設定についてフォーカスを当てている。
目標設定成功の五原則成功するための3つの要素よりも具体的な方法がまとめられているが、最も重要なポイントは「ワクワクするような目標」を設定するというところだろう。本書以外にも書かれていることだが、自分の興味のあること、楽しいことを目標にしていると達成度は高い。もちろん目標が必ずしも自分の興味があることであるわけではないため、目標達成「したい」というよりは目標達成「しなければならない」という考えになると思う。そうなった場合は他の4つの原則が重要になってくるだろう。
- ワクワクするような目標立てる
- 目標は細分化し、具体的な行動ステップを考える
- 今日達成した時のご褒美と、失敗した時の罰を用意する
- 目標が達成したところのイメージをして楽しむ
- 行動を起こす
「幸せな」お金持ちになる方法
ただのお金持ちになるのではなく、「幸せな」お金持ちになるためには「自分らしい人生を生きることに集中して、お金のことや成功することを忘れること」が大切といっている。お金や成功することだけに囚われていると、お金持ちは悪というイメージがある通り、他のことは考えれず成功する頃には周りに誰もいないという事態になりかねない。そうならないために自分がなりたい姿、やりたいことに集中し、そのために行動していくことでお金持ちになったときに「幸せな」お金持ちで居られることができる。
また、本書ではやりたいことがわからない人についても言及しており、そういう場合は人生のリハビリが必要と言っている。処方箋として、自分の好きなことを日常的に少しずつやること、小さい頃から自分が好きだったことを思い出してそれをやってみること、そうすることによって、自分のやりたいことが見つかるそう。漠然と成功したいと考え行動を起こす前に、好きなことについてもう一度考え行動することによって、「幸せな」お金持ちになれることだろう。
本書は「幸せな」お金持ちになるために必要なマインドから具体的な考えまでを紹介している非常にいい書籍である。好きなことがお金になるわけないなどと決めつけることはせず、今一度自分の好きなこと、やりたいことを考え直して欲しい。そしてそれをベースに考えて行動を起こしていけば必ず「幸せな」お金持ちに近づいていけるだろう。