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夢を追って生きることの意味、夢を諦めて生きることの後悔を教えてくれる少年の物語

アルケミスト―夢を旅した少年

パウロ コエーリョ

あなたは何度夢を追って、何度夢を諦めただろうか。


夢を探している最中の人、毎日同じ生活で時間に追われて生きている人、夢の意味さえわからない人、そんな人にぜひ読んで欲しいのがこの本である。

 

きっとこの本を読み終わったとき、人生の夢に対する価値観が代わり、生きる糧となっているだろう。

 

この物語の主人公は羊飼いの少年だ。少年は旅をし出会う人々から学び、夢を追う意味、夢を諦める意味を知り、自分の運命を悟る。

アルケミストと夢を旅するということ

本のタイトルである「アルケミスト」とは錬金術師のことだ。


錬金術と聞くと別の物質から金を生成したり、不老不死の研究を思い浮かべる人も多いだろう。この物語に出てくるアルケミストもその意味も含んだ上で、「理を知る者」という意味が含まれる。

 

少年は旅をすることが好きで、思いを通して羊飼いになった。旅を通して夢を追うことを決心した少年は出会いと別れを繰り返す。


そうして一つ一つの人生の分岐点で選択をしながら物語は進んでいくのだ。

夢を追い続ける人、夢を諦める人

この物語には、夢を追う人と夢を諦めてしまった人が対照として何度か出てくる。もちろん少年は夢を追い続けるが、夢を諦めてしまう人に出会うことで、夢を追い続ける意味を知るのである。

 

旅で出会ったある人物が

「時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思い込ませるのだ」

と語る。


「不思議な力」については読み進めていくうちに理解していくだろう。夢を諦めてしまうのは誰でも一度はあるだろうが、諦めてしまうまでの心の過程がわかりやすく描かれている。

 

自分の経験を思い返しては何度も首肯してしまった。夢を諦める人の心の動きを知ることで、同じ失敗をしないために学べることが多いのだ。

大切な人との出会いと、夢を追い続けることやめない理由

少年は旅で立ち寄った地で「大切な人」を見つける。「大切な人になるだろう人」ではなく、「大切な人」なのだ。

 

その意味を理解すれば、この物語の根幹に触れたと言えるだろう。

 

出会いによって少年はまた一つ成長するが、旅を続ける少年には別れも必ずやってくる。


自分に置き換えて考えて欲しい。大切な人ができるとどうしても保守的になり、現状維持に徹してしまっている人が多いのではないだろうか。


この選択肢に正解はないと思うが、この物語では夢を諦めたという事実からは逃げられないことを痛いほど突き付けてくる。誰も本心に背くことはできないのだ。

「旅」にはいつも思いもよらない結末が待っている

旅は知らない地に行き新しい刺激があり、新しい出会いがある。だが一番かけがえの無いものは、想像もしていなかった結末を知ることだ。

 

ここで言う「旅」とは旅行のようなものではなく、夢を追い積極的に何かを学び、楽しもうとする思いが行動になったものだと思って欲しい。


子供の頃は誰もが先のことなど想像せず、今を全力で楽しんで、そこから学んできたと思う。この旅から得られるのは、そんな先がわからないからこそ得られる、かけがえの無いものなのだ。

 

後ろに背負ったものが多い人ほど身動きが取れずに、旅をするには重すぎる荷物になってる人も多いと思う。それでも少年は諦めずに旅を続けた。夢を諦めない選択肢を選んだのだ。

 

この物語の最後も思いもよらない結末が用意されている。少年が何を感じて何を得たかを是非知ってほしい。

 



あなたもこの本を読み、「夢を追い続けること」「夢を諦めること」「大切な人」の意味について考えてみて欲しい。


その意味を理解してからもう一度世界を見渡せば、世界が今までと違って見える人もいるだろう。


そんな感覚を与えてくれる本との出会いは中々ないだろう。そして貴方も旅をしたくなること請け合いだ。